「多汗症」その③

最終章です。

漢方がダメ、イオンなんたらもダメ、ボツリヌスもダメとなった僕は、かねてより最終兵器だろうと思っていた「手術」へと思考を巡らせました。

神経を切って汗を出す命令そのものの通路をなくそう、とザックリいうとそんな感じの手術です。

東京か福岡で手術をしてくれるらしいぞ。とまでは調べる事は出来たんですけど、当時の情報では、福岡と東京で交感神経を切る部位が違って、

「汗を全くかかなくする」 or 「多少かくけど平常時は安心」

の二択なニュアンスだったんです。

大げさに書いてますよ。結果なんて個人差あるので。

なんとなくですけど福岡での手術を選択しました。ラーメン食べたかったですし。

 

交感神経遮断の手術には

代償性発汗

というものがあり、

手のひらから汗が出にくくなった代わりに、体温調節はどこでコントロールするの? 背中とか脇とか、手のひら以外からするしかないでしょ? ん?

と命令が下された結果からくる発汗作用のことです。

結論を言いますと、僕には代償性発汗が起きました。

手のひらは少なくなりましたが、代わり?に背中や胸元の発汗が多くなった気がします。腰まわりも多くなった気がするので、パンツも変える必要があるときはあります。

しかし

手のひらから出る汗と比べるとそんな事はどうでもいい事

でした。

 

手術をするときは全身麻酔。映画やドラマとかで見たことのあるような口を覆う例の透明なやつをつけられ、、、

 

 

「おきてくださーい」

  

 

の声でうっすらと意識を取り戻します。

ピシパシと頬を何度かたたかれて起こされました。

 

「む・・・?」

 

はて? 汗の手術をしてもらいにきたのに、いつやったのかしら。

というレベルで手術は終わっていました。

超・絶・時短手術。

全身麻酔ってしゅごいっ!

と正直思いました。

眠ったことすら知らないんですよ。その間に手術は行われ無事、かつての汗量とはおさらばです。

 

 

 

副作用なのかどうかはしりませんが、術後は息がしづらい感はありました。

吸入による麻酔の影響か、手術での影響か。

しかしこれで汗とおさらばかーと思えば、これまたどうでもいい事に思えました。

 

今となっては背中とか胸元の汗が気になるくらいです。手汗はほとんどかかなくなりました。暑い日や運動すると自然にかきますが、何もなければ問題なしです。

めでたしめでたし。

 

 

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